3Dプリンター始めました。 ソフトウェア開発よりも試行錯誤が大変

始まり

3Dプリンター

先日、Bambu Labストアの2周年セールにて P1S Comboを購入しました。

bambulab.com

しばらくは、インターネットにある先達たちのモデルを印刷して満足していました。

しかし、人は3Dプリンターを手にすると、だんだんと自分で設計したものを印刷したくなるものです。

3DCAD

まずはモデリングするために、有名どころのソフトウェアについて調べてみました。

無料プランもありますが制限が多いため、個人向けの有料プランを比較してサービスを選択しました。

以下は2024年8月15日時点の価格です

検討結果

  • Onshape, Autodesk Fusion は10万円程するため予算超過で断念
    • ちなみに、プロジェクトが強制的にpublicになったり、プロジェクト数の上限やいくつかの機能制限を許容できるならば、これらは無料で使うことができます。
  • Solidworls は商用利用ができないので、万が一製作物を販売したくなった時に備えて断念

残った Plasticity と Shapr3D で迷いましたが、

実際に印刷するものを iPad で直感的にモデリングできることに魅力を感じたので Shapr3D にしました。

作ったもの

記念すべき最初の2作品をご紹介!

Nothing Phone (2) Lens Accessory

背景

ゲーマーとして光るスマホに感銘を受けて以来、Phone (1) から Nothing を愛用しています。

しかし、iPhoneにくらべてAndroidはアクセサリがとても少ないです。

特に Nothing のような新興ブランドのスマートフォンは、Xperia や Galaxy、Pixel に比べても特段にアクセサリーの種類が少ないのが現状です。

そこで今回は Nothing Phone (2) 向けに、簡単に取り外しができるアクセサリーを製作してみました。

このアクセサリーは接着剤や固定する機構を必要とせずに装着することができます。 わざとレンズよりも小さめに印刷することで、弾性によってレンズを掴み落下しにくいようになっています。

感想

「小さめに」と一言で言っても、完成には何回もの試行錯誤が必要でした。

レンズ間の距離やレンズの直径などは寸法が公開されているわけではないので、 1mmまでしか測れない定規で計測し、実際に印刷してそのフィット感から逆算して 0.Xmm 調整する。 -> 印刷する。 -> 調整する。 というサイクルを繰り返す必要がありました。

知っていましたか? --watch ソフトウェア開発ではコード変更の結果を一瞬で確かめることができます。

一方で3Dプリンターではモデリング、さらには印刷にも時間がかかるのです。 何度も試行錯誤を繰り返すには、根気がいるものです。

今回は Nothing 愛で乗り越えることができたわけですが、物理的なものを生み出し改良する大変さを難しさを改めて実感しました。

SwitchBot Circulator Extended Stand

背景

先日、届いた SwitchBot のサーキュレーターを意気揚々とベッドの傍に設置しました。

ところが残念なことに、サーキュレーターの可動域が狭いためにベッド上で風を受けることが出来ませんでした。

やっぱり、暑いときは直接風に当たりたいですよね? そこで、角度を下げるためのスタンドを製作しました。

before ➡️ after

感想

やはりというべきか、今回も試行錯誤の繰り返しとなりました。

まずは大きさを定規で図りながら、mm単位での調節です。 次に、重心に気をつけながら倒れない角度を20度、15度と印刷し直しながら検証していきました。

今回の場合は3Dプリンターに慣れていないために適切なコンポーネント分割ができておらず、 微調整では対応できずにモデリングのやり直しも何度か発生しています。

さらに、印刷するものが大きいとより時間がかかります。 1パーツの印刷に1時間ほど要しています。

今回は試行錯誤を凡そ8回ほど行ったので、モデリングと印刷の時間を合わせると15時間ほどは費やしています。 (涼しさを手に入れるために頑張りました)

同じようにお困りの方へ

こちらからモデルをダウンロードして印刷することが出来ます。

SwitchBot Circulator Extended Stand by kasuuu - MakerWorld

まとめ

3Dプリンターはあなたのアイデアを形づくる助けになってくれますが、それと同時に製品化までの道のりの長さをも実感させてくれることでしょう。